
新年のご挨拶と年賀状製作の舞台裏
- 2021年1月4日
- 読了時間: 5分
更新日:2021年1月5日

新年、明けましておめでとうございます。
マシンツール中央のオンラインショップや社内システムの管理を担当しているSeiyaです。
昨年中は新型コロナウイルスの影響で時短営業、電車通勤の社員は自宅待機を強いられることもありましたが、お陰様で事業を続けることができ、今年で創業48年目を迎えることができました。改めて皆様に厚く御礼申し上げます。
年賀状製作の背景
展示会は中止が相次ぎ、出張に出て皆様とご挨拶する機会も激減した2020年でした。
なので2021年の年賀状はより一層、皆様とコミュニケーションできるような楽しい年賀状にしたいという思いから製作を始めました。
1.デザイン作成
何をすれば受け取る方にも楽しい年賀状になるのだろうかと考えていました。やっぱりこんな時期だからこそ何か作り込んでみたいと思いました。
例年、ペルーラダイヤを差し込んで絵を作ったりしていましたが2020年は3Dプリンターが多く売れたこともあり、3Dプリンターでハンコを作ってみよう!という方針に決定。
ハンコ部分以外のデザインは割とすぐ決まったのですが、どのようなハンコにするのかを決めるのにすごく時間を要しました。当初はシンプルなハンコを作ろうと思っていたのですが、、、それなら消しゴムハンコでいいじゃないか。。SLASH2、3Dプリンターでしか出せない細かい造形をどうにかハンコで表現できないか、どんな絵柄なら表現できるのかをずっと模索していました。
Adobe Stockで素材を探していると、版画のような牛のイラストを発見!!!
これがもし3Dプリンターでうまくできるなら相当凄いんじゃないか?という期待をのせてこのイラストをハンコにすることに決定しました。

2.3Dプリンターでハンコ作成
この作業は3DプリンターのプロフェッショナルであるTaikiに任せます!
PNG画像を3Dデータに変換します。

2Dイラストの時点で分かってはいたものの、、3Dデータにして改めて見てみると物凄く細かい。。
T先輩「細かくて難しそうなデータを用意してと言ったが、これはいくらなんでも厳しすぎるぞ!無理無理」 いい素材を見つけたし10分あれば判子にできるということだったので、年末のすごい仕事量で渋るT先輩に気付かないふりをしてデータ作成を依頼。

T先輩「拡大すればするほどヤバいぞ!」
半ば怒っているT先輩をスルーして作業をデータの作成を進めてもらうことに。
作業手順を公開(かんたん)
・windowsに入っている3D BuilderというソフトでPNGデータ取り込む。
・PNGデータを押し出しして立体にする。
・判子にするために反転。
・土台に乗せる。
・高さ調整。
T先輩がいうには「作業を複雑にして難しく見せるのは簡単だが、シンプルかつ誰でもできるようにするのが重要。目的さえ明確ならフリーのソフトの方が使いやすいこともある。」とのこと。 データ完成後、弊社で取り扱っている3Dプリンターで最もハイスペックなSLASH2を使っていざプリント!!
うまくいくのだろうか、、、


お、、なかなか良いのでは?!
樹脂は印鑑や消しゴムハンコと違ってインクのノリがよくないので、
表面を少しヤスリで削って調整して実際に押してみます。

左目と左耳部分のインクが少し薄い。。

インクのつきにムラが出てしまったのは印面の高さが高すぎて、押印の際に力が入りにくかったのではないか、という仮説をもとに二代目を作ります。

印面の高さを調整した二代目うしくん。
高さは初代の2.21mmから1.14mmに調整しました。

印面がうまくできているかチェックします。

細かい部分までしっかりできています!
これは期待できます!実際に押してみましょう!


おおおおおーーーーすごい!今回はうまくできました!!
これは期待以上の仕上がり!!! T先輩「やっぱSLASH2すげーわ。後はひたすらスタンプしていくだけやな」
試行錯誤の末、これにてハンコは完成!!!
ポイントは露光時間の調整
今回は非常に細かい部分が多かったため、土台に近い部分は露光時間を長くすることであえて少し太くなるように固めることでスタンプの際の圧で壊れないように。スタンプのインクを付ける部分は繊細な毛並みを表現するため、露光時間を少し短くして細い線をしっかりと再現するようにしました。
3.ハンコ押印
ここから実際に年賀はがきに押印していきます。
印刷部分は先に印刷しておいて一枚一枚丁寧にハンコを押していきます。

インクが薄れないようにしっかりインクをのせて、はがきにしっかり押印する作業が想像以上に大変でした。。

4.完成 & 総括
構想からのべ1ヶ月ほどにわたる年賀状製作プロジェクトでしたが、無事に完成することができてホッとしています。
実際、インクが薄れてしまったものや、凄くしっかりできたものもあり多少個体差があります。
皆さまの手元にどれが届いているかはわかりませんが、どれも丹精込めて作ったものには違いないです!
今回は「3Dプリンターを使った年賀状製作」という初めての試みをさせていただきました。
3Dプリンターって色んなことができるんだぞ、という例をより多くの方に知っていただきたかったという気持ちが大きいです。

次回は、今回の経験を生かしてもっともっとおもしろい年賀状ができるように日々精進ですね!
お、来年、2022年は寅年ですね!!物凄いものができそうな予感。。。笑
年賀状へのアドバイスや、今後やってほしいことなどがあればコメントお待ちしております。
御社が3Dプリンターで作ってみたいものがあれば、造形サービスもありますのでどしどしお問い合わせください!
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改めて、本年度もよろしくお願いいたします。
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